祇園祭でちまきが売っていると聞いたのは遠い昔、テレビで知りました。
「へー、祭りでちまきが売ってるんだ。食べてみたいなー」と思ったことが一度はあるのではないでしょうか。
祇園祭で売られているちまきは食べられないことを知ったのは数年前です。
その時はなかなかショックでした。
遠くに住んでいる友達にそのことを伝えると大層ショックを受けていました。
ということで、今回は食べられない祇園祭のちまきについてご紹介します。
●そもそも祇園祭のちまきとは…
厄除けのためにあり、災難や病気などから家の人を守るために玄関に飾るものです。
祇園祭の始まりが疫病神を鎮めることなので、祭根本の目的としては無病息災なのですね。
ちまきの由来としては須佐之男命が蘇民将来という人から宿ともてなしを受けたそうです。
蘇民将来は貧乏であったにも関わらず行われたそのもてなしに須佐之男命は大変感動し、
「今後お前の子孫は末代まで私が護ってやろう。目印に腰に茅の輪をつけていなさい」という言葉を残したそうです。
以降蘇民将来の一族は疫病や災難を受けることはなかったとのこと。
この目印の「茅の輪」が「ちまき」です。
私は蘇民将来の子孫なので守ってください。ということですね。上の写真にも「蘇民将来子孫也」と書いています。
それを持っていれば守ってもらえるなんて神様は懐が広いというか…
●どこで買えるのか
それぞれの山鉾が組み立てられている場所の隣にテントが設置されており、そこで売られています。
基本は山鉾が組み上がると販売も始まります。
早いところでは13日午後前後からで、宵々々山の14日はほぼどこの山鉾でも買うことができます。
すべて同じものが売られているのではなく、それぞれの鉾でちまきは販売されています。
くじ取らずの長刀鉾ではやはり先頭をいくこともあり有名なのでしょう。こちらでは13日から販売しているそうです。
もちろんちまきは売り切れ次第終了です。
また、15日・16日は八坂神社〜堀川までの四条どおりは歩行者天国となり、例年大変人で賑わいます。
当然遅れた時間に到着してしまうと売り切れている鉾もあります。
確実に手に入れたい方は14日か15日に行かれたほうがいいかもしれませんね。
実際去年私が行った時長刀鉾のちまきは売り切れていた記憶があります。
仮に買えなくてもご安心ください。祇園祭には前祭・後祭があります。
23日の宵山、24日の山鉾巡行でもちまきは売っています。
※同じ山鉾ではないので前祭のこの山鉾のちまきが欲しい、という方はご注意ください。
八坂神社では7月の間ちまきが買えますので何が何でもちまきが欲しい方でも安心です。
●買ったちまきをどうするのか
袋から出して、玄関の外側または軒下に飾りましょう。
そうすることで我が家は蘇民将来の子孫だということを見せるのです。
それにより、災難や疫病から守ってもらえます。
マンションにお住まいの方は玄関の内側でOKですが、入り口近くのところに飾るようにしましょう。
●一年後
玄関に一年間飾ったちまきは新しいものと交換しましょう。
その時、古いちまきの処分方法ですが
・去年買った山鉾のところに持っていく
各山鉾には古いちまきを返す場所があります。
・八坂神社に持っていく
八坂神社、または八坂神社の御旅所に納める。
・近所の神社に持っていく
遠いところにお住まいの方は古い御札やお守りを納めることができる神社に持っていっても大丈夫です。
・とんど(左義長)で燃やす
左義長(とんど)が行われるところでは持っていって焼いていただくという場合もあります。
私は今年も祇園祭の宵々山・宵山へいくので八坂神社か山鉾のところに返しに行こうかなと思います。
言われてみればこの1年特に大病もなく、大きな災難に襲われたということもありませんでした。
(今まで大きな大病にあったことはないのですけどね)
次の1年もぜひ息災な日々を過ごしたいと思います。
健康でいたい方はぜひ祇園祭でちまきを買いに行くのはいかがでしょうか?
なお、いくら健康が欲しいからと体調の悪い方が歩行者天国の時にいくと人の多さで余計に体調が悪くなると思いますのでご自身の体調とよくご相談ください。