こんにちは、京都オフィスの馬橋です。京都の五山の送り火といえば夏の風物詩ですね。
北部の山々でそれぞれ文字・絵が炎で浮かび上がります。
いちばん有名なのは大文字ですね。
「東山如意ケ嶽の「大文字」」
「金閣寺附近の大北山(大文字山)の「左大文字」」
「松ケ崎西山(万灯籠山)と東山(大黒天山)の「妙法」」
「西賀茂船山の「船形」」
「上嵯峨仙翁寺山(万灯籠山・曼荼羅山)の「鳥居形」」
昔はこれ以外にも
「い(市原野)・「ー」(鳴滝)・「竹の先に鈴」(西山)・「蛇」(北嵯峨)・「長刀(観空寺村)
といったものも点火されていたそうですが現在は廃止しているとのこと。
大文字の始まりはいつからかというと、意外と諸説ありなのだそうです。
①平安時代初期に空海によって始まった説
②室町時代中期に足利義政によって始まった説
③江戸時代初期に近衛信尹によって始まった説などなど。
ただし
①は近世になるまで記録にでてこない点からあまり信憑性はない
ということ。あれだけ大きなものであれば何かしらの記録に残っているはずですから、確かに平安時代ではなさそうですね。
この説の中で最も有力な説は③です。
1662年に作られた「案内者」(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2554188/1)という冊子によると
「山々の送り火、但し雨降ればのぶるなり…
松ケ崎には妙法の2字を火にともす。山に妙法といふ筆画に杭をうち、松明を結びつけて火をともしたるものなり。北山には帆かけ船、浄土寺には大文字皆かくの如し。大文字は三藐院殿(近衛信尹)の筆画にてきり石をたてたりといふ。」
と記されています。
こういった点からも大文字の送り火は近世初頭ではないかといわれています。
ただ近年古文書や資料が銀閣寺から発見されたこともあり、②の室町時代中期説を地元ではおしているようです。
他の文字・絵の始まりも戦国末期、近世初頭であったり、江戸時代中期以降にはじまっていたりと意外と時期はバラバラなのですね。
てっきり全てほぼ同時期に始まったものだと思っていました。
各送り火の詳細を掲載していきます。
まず基本情報として
五山の送り火は8/16に執り行われます。
護摩木を受け付けている場所もありますので、納めたい方は時期と時間に注意してください。
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20:00~点火
大文字/東山如意ヶ嶽
護摩木の受付 あり/銀閣寺門前
15日 12:00~19:00頃
16日 6:00~14:00頃
護摩木300円
よく見えるところ:賀茂川(鴨川)堤防
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20:05~点火
妙/松ヶ崎西山 法/松ヶ崎東山
護摩木の受付 なし
よく見えるところ:【妙】北山通(ノートルダム女学院附近)
【法】高野川堤防(高野橋北)
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20:10~点火
船形/西賀茂船山
護摩木の受付 あり/西方寺駐車場
3~15日 8:00~16:00(6日は受付していない)
16日 8:00~10:00
護摩木300円
よく見えるところ:北山通(北山大橋から北西)
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20:15~点火
左大文字/大北山
護摩木の受付 あり/金閣寺門前
5日 9:00~14:30
15日 9:00~15:00
16日 7:00~14:00
護摩木300円
よく見えるところ:西大路通(西院~金閣寺)
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20:20~点火
鳥居形/嵯峨鳥居本曼荼羅山
護摩木の受付 あり/右京区嵯峨鳥居本小坂町府道50号線 八体地蔵付近
13~15日 10:00~16:00
16日 9:00~15:00
護摩木300円
よく見えるところ:松尾橋・広沢の池など
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他にも市内は高い建物がないので、ホテルの屋上からもよく見えるそうです。
16日はどこもビアガーデンが休みになるので宿泊者の方は屋上から送り火をみることができるのでしょう。
最後に観光協会の公式サイトより一覧マップを引用します。
夏を感じたい方はぜひ参考のうえ送り火を見てみてください。